設計図

earth

こんにちは、中村(宏)です。

前回の私のブログですが、文章問題は①数字(量)②数字が何を表すか③数字をどう計算するかの3つの情報でできていて、それらを使う練習はレシピから料理を作ることでもできるという事を書きました。

今回のブログでは内容をさらに発展させて、方程式の文章問題について書きたいと思います。

方程式の文章問題が解けるか解けないかの最大の分岐点は、方程式の設計図を想像できるかどうかです。これができていない場合、「何を書いていいかわからない」という状況に陥ります。方程式の設計図とは、具体的な例を挙げれば、(歩いた距離)+(走った距離)=(全体の距離)のような式です。設計図はとてもシンプルで一見数学の問題に見えないような式です。この設計図を作るうえで大事なことは、シンプルに考えることと失敗を怖れずにとりあえず作ってみることです。

いったん話を①数字②数字が何であるかの項目に戻しましょう。文章問題を解く上でこの①②の組み合わせミスは致命的です。②を決定するのは数字についている単位です。例えば、「5」という数字は何を示しているかわかりませんが、「5km/時」と書いてあれば、この数字は速さを表すという事がわかります。これが歩く速さなのか走る速さなのかは文章から判断します。今回はこの速さは「歩く速さ」として話を進めましょう。

それでは、この数字をどのように計算するのでしょうか?初めの方程式の設計図に(歩いた距離)というところがあります。 設計図があるので、5km/時という(歩く速さ)に(歩いた時間)をかけて(歩いた距離)を表わそうという考え方になります。③どのように計算するかの項目はこのように決まります。これが方程式の設計図の役割です。この時、文章中に(歩いた時間)がなかったら、その時間をx時間と表します。こうすることで(歩いた距離)が5x kmと表せます。

今回は書きませんが、あと(走った時間)と(全体の距離)を同じように作ったら方程式は完成です。全体像となる設計図があれば難しい問題もスムーズに解くことができます。この設計図は数学以外にも応用でき、将来どうなりたいかという設計図を作ることで、いまどのように勉強をしたらいいかということが見えてきます。もちろん、将来の設計図もシンプルに作ることと失敗を怖れずに作ることが大切です。

センター試験

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本日のブログ担当、菱川です。

さて、今日はセンター試験について書こうと思います。『センター試験』と聞いてもなかなかピンとこない人もいると思います。一つ前の世代でいうと共通一次試験というものです。

簡単にいうと国公立の大学に行くためにはほぼ間違いなく受けなくてはならないテストです。英語、数学、国語、理科、社会(文系は社会二科目、理系は理科二科目)のそれぞれのテストを受け、合計九百点満点の勝負になります。

受験生はこの試験をほぼ全員受けてそこからさらに各大学の個別試験を受けに行きます。当然、センター試験の点数がよければその分周りの受験生より優位な立場から各大学の個別試験を受けることができます。逆もまた然りです。

また、私立大学にもセンターを利用した受験制度もあります。この受験方法はセンター試験の持ち点だけで合否が決まります。倍率はすごい数になりますが、この受験方法を使えばわざわざ本試験を受験しに遠くに行く必要がなかったり、お金もあまりかからないというメリットもあります。

国公立大学だと七割、私立のセンター利用入試だと八割くらいの点数が必要になってきます。

このセンター試験でどれだけ高得点をとれるかどうかが勝負になってきます。それだけ全国の受験生も必至になって点数を取りにいきます。(実際、自分もセンター試験にはすごく力をいれたのを覚えています。周りの講師も同じだと思います。)

将来、この塾からもセンター試験を受ける人が出てくると思うので、その時は是が非でも結果を出せるような指導をしたいと思っています!

数学の勉強と教科書

omikuji

こんにちは。講師の中村(元)です。

さて、数学の新しい単元の勉強を始めるにあたって重要なことはなんでしょうか。それは教科書を「理解する」ことだと考えています。
数学は高度に論理的な学問ですから、話のつながりには必ず「AだからBである」といった因果関係が存在しています。これは簡単な問題を解く際にも出てくる考え方で、難しく考える必要はありません。例えば、「2次方程式が出てきた、だから因数分解をしよう」という考え方は2次方程式を習えばすぐにできるようになるはずです。
まず「数学ができる」とはどういうことでしょうか。
ある問題の仮定をA、導きたい結論をZとします。「AだからB」、「BだからC」、「CだからD」、・・・「YだからZ」が成り立つから「AだからZ」である、という因果関係を導く能力の高さが「数学ができる」ということです。
ではその能力はどうすれば身につくのでしょうか。
「理解する」とは単に「暗記する」こととは異なります。もちろん必要な用語は覚えなければなりませんが、例えば教科書に載っている証明を丸暗記する必要はありません。結論から言うと、教科書に載っている「AだからBである」といった因果関係の意味がわかることが「理解する」ということです。
すなわち、教科書に書かれている「AならばBである」の部分をすべて理解しようとすることから数学の勉強は始めるべきと言えます。問題の解き方を覚えるところから始めるとこの能力がなかなか身につかず、応用問題、ひいては文章問題に対応できない、といった現象が起こります。もちろん解法を覚えることは数学の問題を解く上で大きなウェイトを占めるポイントですので、軽視していいということではなく、「理解する」ことが先に必要だということです。
私も大学受験に向けて数学を勉強を始めるにあたってまず最初にしたことは、高校3年間の教科書をすべて引っ張り出して、その内容を「理解する」ことからでした。すべての教科書の因果関係を「理解した」と思えるようになるまでは問題を一切解かずに読み続けました。
この「理解」と「暗記」の違いは少し難しいと思いますし、実際「暗記する」ことが「理解する」ことにつながるのも確かです。だからこそ勉強する際には「なぜこうなるのか。」「なぜこのような考え方をする必要があるのか。」といった疑問をもっと持ちながら考え、暗記してほしいと思っています。

Beauty Tips(美しくなる秘訣)

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英語担当の大原です。

今日はオードリー・ヘップバーンの美しくなる秘訣という詩の一部を紹介したいと思います。

 

For attractive lips,                                                   魅力的な唇にするために

Speak words of kindness.                  親切なことばを話しなさい。

For lovely eyes,                       すてきな目にするために

Seek out the good in people.                他者の良いところを探しなさい。

For beautiful hair,                       きれいな髪にするために

Let a child run his or her fingers through it once a day. 一日一回、子供たちが指で触れてもそのままにしなさい。

For poise,                           美しい容姿のために

Walk with the knowledge you’ll never walk alone.  決して自分は一人で歩いていないという意識をもって歩きなさい。

 

私自身、この詩はあまり知らなかったのですが、先日塾長に教えていただいた詩です。

この詩を読むとオードリー・ヘップバーンが晩年においてもいかに美しい女性だったかという事が伝わってきます。

この詩には続きがあるので興味がある方は誠心館の入口に誰でも持って帰れるように置いてあるので、是非みなさんも一度読んでみてください^^

コンピュータの限界

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こんにちは。中村(宏)です。

突然ですがここで問題です。

問、生徒からの先日の集団授業に対する要望で一番多かったものはなんでしょうか?

正解は「文章問題の解き方を教えてほしい」という要望です。私の素直な感想をいうと、これはとても難しい要望です。現在のコンピュータの技術でも数学の文章問題を解くことはできないのです。

「なぜ」コンピュータで文章問題が解けないのでしょうか?コンピュータは人間が作り出したルールに従って計算をします。このルールはアルゴリズムと呼ばれます。たとえば、方程式の計算問題の場合は、①右辺にxの項をまとめる②右辺に数字の項をまとめる③両辺をxの係数で割るというルールに従えば誰でも解くことができます。しかし、文章問題の場合はこのルールを作ることができないのです。

それでは文章問題を解くためにはどのようなトレーニングが必要なのでしょうか。文章問題の文章は大きく分けて3種類の情報で作られています。三種類の情報とは①数字(量)②その数字がなにであるか③その数字をどのように計算するかです。料理のレシピに例えると、「砂糖を大さじ2杯加える」という文章では、①大さじ2杯②砂糖を③加えるとなります。数学の文章問題と料理のレシピはともにこの3つの情報でできています。そのため、料理をレシピを見ながらひとりで考えて料理をすることは、3つの情報を使いこなす練習になります。これと同時に、料理などの生の経験はコンピュータの限界を超える能力を身に着ける練習にもなります。